PeakVisorを使って表示したニセコだ。日本、そして世界の何千ものリフト、道、スキーツアー、山頂にキャビンそして駐車場を探すことができる。全てがここにある。またアプリがルートを提示しない場合は .gpx形式のファイルをアップすることも可能だ。PeakVisorアプリはi iOS と Androidで利用可能である。魅力的な3Dマップは一見の価値がある。山での冒険に新たなアイディアを提供してくれる。穏やかな傾斜
日本のほとんどのゲレンデは特段険しいわけではない。あちこちで険しい写真は目にするかもしれないが、傾斜はたいていの場合とてもなだらかで15−25度だ。アメリカでいえば、スチームボートやディアバレーと同程度だろう。
究極のスキーヤーにとってはつまらないかもしれないが、ブレーキをかけることなくツリーランを行うには穏やかな傾斜が最高なのだ。パウダースノーによって、浮いてた感覚を持ち、自分のさじ加減で進むのだ。
PeakVisorを使ってスマホで傾斜を確認することが可能だ。(多くのスロープが30度以下のカテゴリーに入り、色で塗り分けられていないが)スロープのアングルをかえ全体像を見たり、特定の部分を指定して見ることも可能だ。
日本でのスキーにあっている人は?
すべてのスキーヤーが日本のスキーに向いているわけではない。天気はほぼ常に雪、風、そしてホワイトアウトによって特徴づけられる。またシベリアの風が日本海で蒸気を含み、山にぶつかってパウダースノーをふらせるため、過酷な寒さになることもある。さらに険しいゲレンデはそこまで多くないため、ヨーロッパや北米での大規模なゲレンデに慣れている究極のスキーヤーやビックマウンテンスキーヤーには物足りないかもしれない。
日本でのスキーにおすすめな人は
- 悪天候だとしても雪深い場所でのスキーに興味のある人。
- ツリーランが好きな人。
- 日本食が好きな人。
- おそらく最も大切なポイント:スキー旅行と同じぐらい日本文化を発見することに興味のある人。
日本でのスキーをおすすめしない人は:
- 究極の地形でスキーをしたい人。信じがたいが日本にスキーをしにきて、平坦なスロープだったと文句をたれるスキーヤーが実際にいたのだ。
- 欧米のラグジュアリー感を求めている人(特にニセコや志賀高原では見つかるかもしれないが)
- 穏やかな天候でスキーがしたい人
日本のベストスキーリゾート
JaPOWは500を超えるリフトのあるスキー場、またバックカントリーマニアにはうってつけの数えきれない火山や山道がある場所だ。その多くは耳にしたことがないような小規模だったり、知らない人はいないほどの有名なスキー場もある。
そういった一連のスキー場の中で、一番を決めることはいつだってナンセンスだ。雪のコンディションによるだろうし、地形の好みにもよるし、はたまた温泉が好きかどうかでも変わってくる。また1日の終わりに経験したことがないような気持ちにさせてくれる旅館があるかもしれない。いい雰囲気の居酒屋に行って食べたことがないような美味しい焼き鳥を食べるかもしれない。
欧米人が毎冬日本でスキー巡礼を続けていて、その数も増えている。そのため多くの場所がかつては知られていなかったものの、”発見”されてきている。ここでは要チェックの場所を取り上げる。有名どころもあれば、より本物の体験ができるようなあまり知られていない場所もある。
北海道のスキー場
北海道はパウダースノーのメッカだ。日本の北に位置し、本州より雪が多く降る。また雪も北海道と本州とではどちらも比較的軽いものの、北海道の方がはるかにカラッとしている。北海道全体ではスキー場は本州と比べて多くないものの、特にバックカントリーを検討している人なら、冬のシーズンをかけて探索できるほど十分なスキースポットがある。
ルスツ
他の多くの場所と同じく、ルスツは以前まであまり知られていなかった。今はVail Resort’s Epic Passに含まれている。Epic Passを持っている人には最高だ。つまり5日間あってその全てをスキーに使えるのなら、数百ドルを節約できるだろう。マイナス面としては、前よりも混んでいるという点だ。つまりEpic Passを持っている欧米人がパウダースノーを求めにきているということだ。
一方、フリーパス以外にもスキーヤーがくる理由がいくつかある。まず第一に、北海道は12月後半から3月初旬にかけて14メートルの乾いた雪がふる。ツリーランもリフトから簡単にアクセスすることもできるし最高だ。さらに欧米と伝統的な日本を合わせた環境や設備が様々な価格で提供されている。
また日本のスタンダードなスキー場の規模からすれば、ルスツは大きい方だ。雪の嵐が続くなら5日間を過ごすことは可能だ。毎日ふりつもるパウダースノーでスキーができるだろう。もし毎晩雪が降らなければ、多くの人は退屈に感じてしまうだろう。
旭岳ロープウェイ
旭岳はコロラドのSilvertonやフランスのLa Graveのようだ。すべてのスキーヤーにおすすめというわけではないが、飾り気のないスキーを北海道で楽しみたいなら、旭岳がおすすめだ。
名前にロープウェイとつくが、実際にはゲレンデを登るにはケーブルカーを使う。スキー場は活火山に近く、時に地球から漏れ出たガスの匂いを嗅ぐことができるだろう。
すでに気づいているかもしれないが、旭岳はリフトでアクセスできるバックカントリーを希望する人にはベストだ。ケーブルカーの周辺のパウダースノーは期待外れかもしれないが、そこから離れたルートに思い切って進んだ人にはお楽しみが待っているだろう。
日本にある場所の中で、旭岳が一番ガイドが必要になる場所だろう。例えスキーのエキスパートとしてもだ。すべること自体は特別難しいわけではないが、道を見つけたり、平坦なランアウトに手こずるかもしれない。リフトに戻るために横切る斜面が長いことからスノーボーダーはあまり楽しめない可能性がある。ガレやランアウトは本当に侮れない。胸まで積もった雪を1キロ横断することを想像してみてほしい。
一つ言い残したことは、活火山があることからいくつかの名高い温泉なしには旭岳は完結しない。
ニセコ
ニセコ。この場所を書かずしてガイドは成り立たないだろう。欧米人が過去10年ほどでこぞって訪れてきたが、ニセコは今でも、特に欧米の基準から見ておそらくベストなスキーリゾートだろう。
ゲレンデの麓には欧米スタイルの宿泊施設や素晴らしい食事が十分にある。しかしニセコの何が特別かというと、欧米にあるSteamboatやBig Whiteのと同等な広いゲレンデだ。多くの日本のスキー場は小さく、欧米と比べるとニセコも特別大きいわけではないが、北海道では一番の規模だ。
ニセコではツリーランを思い存分できるし、ツリーラン用に雪が薄くなるように手入れされている場所もあるし、圧雪されている箇所もある。リフトも効率的で、1日で何度も滑ることができる。晴天の下でのパウダースノーはすぐに滑ったあとがついてしまう。パウダースノーマニアは白樺の森に雪がふりつもる嵐の日を待ち望むことになるだろう。(考えてみればニセコでは雲ひとつない青空よりも、嵐の日の方が多いのだ)毎年雪は14−16メートルほどつもり、そのほとんどはクリスマスから3月にかけて降る。
人が多いこと、本物の日本文化をあまり感じられないこと、そして物価が高いことはニセコの短所といえる。この地はは欧米スタイルのスキー場であることから、欧米と同じぐらい費用がかかると判断したのだ。
本州のスキー場
本州へようこそ。ここは日本のメインとなる島だ。メジャーなスキー場のほとんどが本州に位置する。一般的に北海道と比べると雪が少なく、雪質も固めになるだろう(秋田県の阿仁や田沢湖は別だが)しかし山は開けていて、多様なゲレンデ地形や文化を楽しむことができる。
天神平スキー場
旭岳ロープウェイのように天神平の最大の魅力はリフトでアクセスできるバックカントリーだ。一般的に自然地形は旭岳よりもかなりいいが、天気は変わりやすい。大嵐が来て何日もケーブルカーが閉鎖することもあるし、ホワイトアウトでスキーができないこともある。さらには雪が降ったあとに雪崩が起きる可能性もある。
それでも天神平に興味があれば、エキサイティングなゲレンデと深いJaPowの完璧なコンビネーションを楽しめるだろう。人混みのことをあまり気にせずともいいしだろうし、山奥へ進むことをいとわないスキーヤーはいつだってパウダースノーを楽しめるだろう。
すべったあとに温泉につかりたい人には、近くに宝川温泉がある。ここは日本で最も大きな規模の温泉の一つだ。この辺りの旅館に滞在して天神平にすべりに行くことも可能だ。
阿仁
秋田県は簡単にアクセスできる場所ではないものの、労力を惜しまないスキーヤーにはパウダースノーのご褒美が待っているだろう。阿仁では日本らしいスキーを楽しめる。小規模なゲレンデに愛らしい木々と手入れされた滑走路だ。しかし阿仁の本当の価値は山頂付近からのショートスキーツアーだ。魔法のような白樺の森を駆け抜けるオフピステのツリーランが広がっている。
穏やかな天気に関しては、あまり期待しない方がいい。なぜかというと日本海を渡ってきた嵐はまず阿仁でぶつかって雪を降らすのだ。ラッキーなことに木々が風から守ってくれる。そういった地形や日本の森やガレに馴染みのない人たちにとって、ガイドは助かるだろう。
田沢湖スキー場
このスキー場は秋田県の可能性に気づかせてくれた場所だ。田沢湖スキー場 は小さく静かな場所、というか何もない場所だ。混雑していなくて、頻繁に雪がどっさりふるこの地は探索する価値がある。ゲレンデは語り継がれるようなものではないかもしれないが、傾斜の角度は高く、日本らしい白樺ツリーランをわずかな人で楽しめるだろう。
田沢は嵐の中で風が吹き荒れることがあり、リフトはかなりスロー運転のためスキーをするには寒く感じるだろう。ありがたいことに温泉が麓にある。
野沢温泉
温泉という名がつくスキー場はどこでも、パウダースキーを楽しんだ寒い1日の終わりに体を癒してくれるあつい温泉を利用できるはずだ。それが野沢温泉だ。おそらく日本で最も古いスキーの街だ。
街自体は温泉が発見された8世紀に生まれ、1912年に西洋人によってスキーの文化がやってきた。元々スキーの街として生まれたわけではない野沢にはたくさんの魅力がある。建物は低層で数十の温泉が町中に広がっている。たくさんの伝統的な旅館やレストラン、またストリートフードといったものに触れることができるだろう。
この街でスキーの存在は他の日本らしい文化と比較して少々劣るかもしれない。東京からほど近い長野県にあるこのエリアは、日本の北のエリアに比べて積雪量が少ないからだ。とはいっても10メートルとかなり積もるのだが。スキー場のある街というより、スキー場そのものにフォーカスを当てている他の掲載スキー場と比較すると、ゲレンデは見劣りするかもしれない。
ニセコ以外をチョイスする理由
北海道に位置するニセコは国際的に一番有名なスキー場だ。日本の平均的なスキー場より規模も相当大きく、素晴らしいゲレンデやツリーランがありカラッとした雪が多い。15年前ぐらいまではニセコは行くべきところだった。それは欧米人がこぞって日本にパウダースキーをしに行く前の話だ。今はオーストラリアでのスキーとニセコとではほぼ変わらない。
筆者が思うに、日本での旅行の楽しみの半分は文化に浸るという点だ。食事、温泉、旅館、そして日本語という外国の新たなサウンドだ。ニセコでは広い白樺ツリーランにリフトでアクセスができる一方で、オーストラリアからやってきたパーティー好きな若者文化を知りたいと思わない限り、文化的な価値は何も見出せないだろう。
日本での経験を得るためのベストな方法は、地方の小さな規模のスキー場を転々と周り、たくさんの場所で運試しをすることだ。
またニセコを外せばお金の節約にもなる。(数千ドルの節約になることもあり得る)ニセコにしか行かなければ気づかないだろうが、日本は実際にはかなりリーズナブルな国なのだ。
ロッジ
スキー旅行以上に、どこに滞在するかが日本でのスキー旅に重要だ。伝統的な夕飯は提供されるのか?たたみと布団で寝るのか?温泉にすぐ入れるのか?
日本の宿泊施設として代表的なのは旅館だ。日本滞在中、旅館や民宿以外に泊まらない理由はない。
旅館は日本の山小屋(refuges)みたいなもので、温泉街や山あいの街にあることが多い。夕食と朝食がついてくる宿泊施設で食事はたいていクオリティが高く、旅館の売りでもある。欧米人からするとたたみと布団で寝ることに慣れず、ホテルを選ぶかもしれない。たいていの有名なスキー場ではホテルを見つけられるだろう。大きな旅館もあれば小さな旅館もあり、値段もまちまちだ。温泉街の旅館にはたいてい温泉が備わっているだろう。
民宿は旅館より格安になる。旅館と同じような寝床な一方で、家族経営だったり小規模であることがおおい。旅館のように食事が目玉であり1泊につき1〜2食がついてくる。
ペンションは民宿のようなもののベッドで寝ることができる。予算が限られている人には欧米風のホステルもある。
日本が世界的に有名な旅行先となるにつれ、欧米スタイルのホテルは必然的に増えてきた。東京のような都市部では といった究極に格安な宿泊施設もあるが、スキーリゾートの街ではほぼ望めないだろう。当然ながら貸別荘を取り扱うAirbnbやVRBOといった選択肢もある。
食事
日本はパウダースキーで名高いが、さらに類いまれなる食文化で有名だ。今は亡きAnthony Bourdainが東京は 世界で最も素晴らしい食が集まる場所 だと褒め称えた。きっとたくさんの店に足を運んだであろう。また完璧さを追求し続けている寿司職人の Jiro(小野次郎)も挙げられる。彼こそが日本の完璧さを表している。
あなたやもしくはスキーに乗り気じゃないパートナーも日本旅行をまるごと食文化で彩ることができるだろう。 山あいの街でさえそれは可能だ。
居酒屋で多くは叶う。温かみがあり、安らげる居酒屋では多様な食べ物や飲み物が提供される。日本のアルコール文化も豊かで、酒、ビール、国内で醸造されたウィスキーがある。山あいにある街の居酒屋も歴史があり、同じ場所で何十年も、何百年も続く店もある。食事は主に大皿で提供される。 山間の町での食事 には、定番の和牛や味噌汁、ラーメンといった温かい汁物。そして蕎麦や山菜が提供される。もちろん生食や調理された魚介類もあるが、日本人は新鮮さを大切にしているため、海岸沿いに比べれば山間では寿司の選択肢は少なくなる。
温泉
日本のスキー場の多くは火山から湧き上がる温泉の周りにある。スキー場の名前に”温泉”とつくケースが多い。例えば野沢温泉や関温泉だ。
温泉は日本でのスキーにおいて最も魅力的な部分の一つだ。温泉の文化は奥深く、温泉街の多くは何千年もの歴史を持つ。熱い湯は街の周りで分かれて流れていることが多く、ホテル、ゲストハウス、公共の銭湯に湯だまりがある。野沢温泉が典型例だ。温泉街と旅館は特に切っても切れない関係でもあるのだ。
伝統に従い、温泉は何も身につけず男女別れて楽しむものだ。しかし海外からの観光客が増えているということはおそらくこういったルールの例外に前より出くわすかもしれない。男女どちらも利用できる温泉もある。
きっとここ以外では赤い顔をした温泉客を目にすることはないだろうが、地獄谷野猿公苑 では冬に温泉に浸かった猿を見ることができる。
ギア
日本の過酷な冬の天候により、スキーヤーはどんなギアを持ってくるかわからないかもしれない。出発前にチェックするメジャーなギアは以下だ。
ローライトレンズ
日本でスキーをするにあたって失敗することが多いのはゴーグルだ。多くのスキーヤーは十分に遮光されたゴーグルを着用して滑るだろう。ヨーロッパや北アメリカ西部の標高の高い場所にあるスキー場においては非常に有効だ。一方、日本において12月から3月にかけては太陽はめったに顔を出さない。特に北海道においては雪や風が止むのを何週間も待つことになる
そのためローライトゴーグルを持ってくることが重要なのだ。嵐で視界が悪い中で劇的な変化をもたらしてくれる。透明なレンズが重宝する。他のアドバイスとしては、いくつかのゴーグルを持参した方がいい。ゴーグル1つだけだと濡れて、1日中曇ってしまうからだ。
ゴアテックス
スキーヤーは自分のゴアテックスやウォータープルーフの性能をもつギアを自慢することが好きだ。でも実際に機能をテストする人はほとんどいない。日本はまさにスキーウェアの防水性を試すことができる場所だ。パウダーガードがついた上着や手首をおおう手袋は雪が入ってこないようにするためのマストアイテムだ。
アバラング
アバラングとは雪崩に遭った際に呼吸を確保するためのギアで日本でも有用だ。筆者が思うに、日本はこういった類のギアの使用を検討する唯一の場所だ。ヨーロッパや北アメリカと比較して雪崩に遭遇する確率は比較的低いものの、雪が強く降っていて滑っている最中に呼吸がしづらい場合にはアバラングがシュノーケルとしての役割を果たすため有益だ。よくあるプールのシュノーケルも使える。またツリーホール(日本では常緑植物が多くないためツリーホールも多くはないが)や秋から冬にかけてできたくぼみにはまった際にもアバラングは機能する。
シュノーケルがなければ、パウダースノーを吸い込まないように歯の隙間から息を吸うようにしよう。
ファットスキー
ファットスキーは日本では必要不可欠だ。140センチほどのスキー板が1シーズンで何日も使えるのはこの場所ぐらいだ。万一持っていない場合は(筆者も持っていないため心配する必要はない)レンタルしてみるのも手だ。深いパウダースノーの上をファットスキーで滑ることは驚くほど楽しい。
スキー用品を持ち込むか レンタルするか
北アメリカやヨーロッパからやってくるスキーのエキスパートたちはギアをレンタルするなんて馬鹿馬鹿しいと感じるだろう。正直にいうと日本では借りるのも手かもしれない。理由は以下だ。
- 素晴らしいスキーギアショップがたくさんあるし、日本はサービスに誇りを持っている(や今では翻訳アプリがあるから苦ではない)レンタルショップで見慣れている永遠に並ぶ圧雪用のスキー板と違い、いい店では高性能のパウダーラン用の商品を借りることができる。
- スキーヤーの多くは日本の厳しい天候にあった十分な幅のスキー板を持っていない。
- スキーのギアを運ぶとなると往復で200ドルほどを航空券代に乗せることになる。(スキー板以外の荷物全てをスキー用のカバンに入れられない限り追加費用がかかり、いずれにせよ受託荷物となるのだ)
ツーリングキット
日本での最高のスキーは、頂上のリフトより先へ自力で登っていくケースが多い。雪を蹴飛ばして登っていければいいが、おそらく1メートルの積雪の中でそんなことはしたくないだろう。バインディングやスキンを持っていればパウダースノー探しの旅では大きなアドバンテージとなる。(最近ではどこでも有用だ) CASTは筆者のお気に入りで、リフトから降りて1~2時間以下でアクセスできるバックカントリーへ向かうならおすすめだ。
日本でガイドを雇う
どこへ行ってもスキーのガイドをつけて楽しむ人もいれば、自分自身で冒険に足を踏み込むことを好む人もいる。どちらも完全に正論である。例えばヨーロッパにおいて、オフピステのスキーの多くは山岳氷河を進むといった山登りの要素を伴い、多くの人はそのための十分なトレーニングをしていない。ガイドを雇うことでベストな状態の雪に出会えるだけでなく、安全面に対する重要な要素を付け加えることができるのだ。
日本でガイドをつける理由はヨーロッパやアラスカのような大きな山でのスキーにて雇うのとでは違ってくる。日本には山岳氷河はないし、アルペンスキーの要素はあまりない。ゲレンデはさほど技術的にハードルが高いわけでもないし、日本にスキーにくるような人は多くがエキスパートだ。しかし日本でガイドをつけることを検討したくなるかもしれない理由がいくつかある。特に短期間滞在をする人にとっては。
- 500を超えるスキー場があり、多くは小規模だ。知る人ぞ知る穴場がたくさんあるのだ。
- 天候のパターンによってパウダースノーは様々な場所に、色々なタイミングで降る。
- 木々やガレが多く混乱することが多々ある。誤った道に行ってしまうと深い雪の中を1時間歩くことになるかもしれない。どこでスピード保って、どの道でスローダウンするかという事なども把握しなければならない。
- オフピステでのスキーを容認しているスキー場もあれば、そうでないところもある。ルールを定めているスキー場もあればそうでないところもある。ルールを守らなければ、最終的にリフト券を没収されることもあるだろう。
- 全てが日本語だ。理解するのに時間がかかるリフト券の購入方法や、駐車方法といった全部に所定の手順があるのだ。
- ガイド付きの旅のほとんどは交通の便や食事、宿泊施設を含む全てをアレンジしてくれる。こういったこと全てを理解するのに努力を要するのだ。(繰り返しになるが、日本では全てが欧米とは少し違うのだ。)
ここに書いた理由、またそれ以上の理由から日本での旅にガイドを雇ったスキーのエキスパートを筆者は多く知っている。とんでもないことにガイドを雇ったことのあるガイドの人すら知っているのだ。スキーと旅行計画にどちらも精通している人を雇うほうが旅は楽になるのだ。
ガイドを斡旋してくれる会社が数十ある。Hokkaido Powder Guides は口コミもよく素晴らしいガイドがいる(IFMGA認証)旅行を決める前に、適切な資格と経験を持ったガイドをしっかりと探すことをおすすめする。
最後に
日本は単に語り継がれるようなパウダースキーの経験にとどまらず、人生を数回かけて探索する価値のある歴史的でユニークな山での文化を味わえる。このガイドを手引きとして使って欲しい。そして日本を訪れ、冒険をしてもらえればと思う。そこには深いパウダースノーや魅力的な白樺の森と同じぐらい、たくさんの新たな出会い、湯気の立つ温泉、ほっぺたの落ちるようなラーメンがきっとあるだろう。